ESBとは
Enterprise Service Busの略。システム構成の一種であるサービス指向アーキテクチャ(SOA)によって企業のアプリケーションを統合する技術、またはそのミドルウェアの総称。SOAに基づいたアプリケーションの統合をバスによって設計するアーキテクチャ・統合技術、またはその基盤となるソフトウェア製品のことをいう。
ESBは、標準仕様に基づいているため既存システムを素早く安価に利用でき、要求仕様が変わっても容易に対応できる柔軟性がある。また、拡張性が高く企業内の一部門から全体に適用できること、中核となるサーバーなどが不要でシステムを稼働したまま機器を追加できること、システム構成要素を機能単位に分割し、必要に応じて協調動作するよう分散配置できることなど、多くのメリットがある。
ESBを実現するミドルウェア製品が持つ基本的な機能は以下の4つにまとめられる。
(1)メッセージキューイング
(2)メッセージルーティング
(3)データ変換
(4)プロトコル変換
サービスの動作を監視するモニタリング、メッセージを暗号化するセキュリティ、複数サービスの処理結果を1つにまとめて処理を実施するトランザクション処理などの機能を持つ製品もある。
なお、標準的なSOAインターフェースを備えた「EAI(Enterprise Application Integration)」の代表的な製品には、IBMの「WebSphere Enterprise Service Bus」などがある。