2025年12月15日公開

IT用語辞典

ESGマーケティング

制作協力:株式会社インプレス

読み方 : いーえすじーまーけてぃんぐ
英語正式表記 : ESG Marketing

ESGマーケティング

ESGマーケティングとは、企業が環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の観点を重視した活動や方針を、商品・サービスの価値訴求やブランド戦略に結びつける手法を指す。

「ESG」という概念は、2004年に国連グローバル・コンパクトと金融機関の共同レポート「Who Cares Wins」で提唱された。その後、2000年代後半から企業や投資の現場で広まり始め、特に2020年以降は、気候変動や人権問題に関する規制強化、Z世代やミレニアル世代の価値観の変化などを背景に、企業のブランディングや顧客獲得戦略に組み込む動きが加速している。

この手法は単なる広告ではなく、再生可能エネルギー利用やCO2削減、地域社会への貢献、透明性の高い経営といった実際の企業活動に基づくメッセージを発信することで、消費者や投資家からの信頼を高め、中長期的なブランド価値や企業評価を向上させる。特に、社会意識の高い若年層やサステナビリティを重視する投資家層に強く訴求し、購買・投資行動に影響を与える効果がある。

一方で、ESGマーケティングには、見せかけの取り組みである「グリーンウォッシング」、短期的な成果測定の難しさ、導入コスト、評価基準のばらつきといった課題も存在する。これに対し、第三者認証や国際基準に沿った情報開示、短期KPI設定による成果の可視化、企業間連携によるコスト削減などの取り組みが進められている。今後は、AIやデータ分析による効果測定、ブロックチェーンを活用した活動履歴の透明化、消費者参加型の施策による企業と社会の協働が一層進展すると見込まれる。

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