eVTOL
eVTOLとは、「electric Vertical Take-Off and Landing」の頭文字を取った略語で、「イーブイトール」と読む。ヘリコプターやドローンのように垂直に離着陸ができる電動の機体のことで、日本語では「空飛ぶクルマ」とも呼ばれている。eVTOLは、滑走路がなくても離着陸ができ、騒音が少ないことが特長。駆動時に温室効果ガスを排出せず、整備のコストがヘリコプターより安価といったメリットもある。
日本では2018年、「空の移動革命に向けた官民協議会」が開催され、2023年の事業開始と2030年の本格導入へ向けたロードマップが示され、実用化に向けた取り組みが開始されている。国内ではSkyDriveやテトラ・アビエーション、海外では中国のEhang(イーハン)、ドイツのボロコプターなどが開発競争を繰り広げている。2022年11月には、中国のEVメーカーであるXPeng(シャオペン)の関連会社のXpeng AeroHTが、電気自動車にマルチコプターシステムを搭載したeVTOLの初飛行に成功。また、デルタ航空がニューヨーク市とロサンゼルス市を皮切りに、eVTOLによる自宅から空港間の送迎サービスの提供を発表するなど、実用化の機運が高まっている。