フォールトトレランスとは
システムや機器の一部が故障・停止しても、予備の系統に切り替えるなどして機能を保ち、正常に稼働させ続ける仕組み。「アベイラビリティ」と混同されやすいが、アベイラビリティは障害を防止することに主眼を置いており、フォールトトレランスは障害発生後にどれだけ通常の機能を保ち続けられるかを目的にしている。
システムの停止が、そのまま生命の安全や生活の支障などを来しかねないものに対して用いられる。電源装置を二重化し、片方が故障しても電源が落ちないコンピューターや、停電すると発電機が起動して電力を供給させ続けるビルなどがフォールトトレランスな設計の例として挙げられる。
IT分野では、ハードウェアやソフトウェアに障害があっても処理が中断せず、システムを停止しないで故障箇所の修復も行えるコンピューターを「フォールトトレラント・コンピューター」という。これらのテクノロジーは「HAコンピューティング」に引き継がれている。