フェルミ推定
フェルミ推定とは、限られた情報をもとに数値を論理的に概算する手法である。例えば「東京に電柱は何本あるか」のように、即答が難しい問いに対しても、前提を設定しながらおおよその値を導くことができる。名称は、少ない情報から高精度の推定を行ったことで知られる物理学者エンリコ・フェルミに由来する。ビジネスの場では、マーケティングや戦略立案、新規事業の市場規模の見積りなど、幅広い場面で活用されている。
一般的には、まず求めたい数値に関して仮定を立て、問題を複数の要素に分解することから始まる。電柱の例であれば、「東京の人口」「1世帯あたりの電柱数」など、推定に必要な要素へと細分化するイメージである。次に、各要素について手元のデータや自身の知識を使って値を推定し、それらを組み合わせて最終的な概算値を算出する。
フェルミ推定の最大の利点は、正確なデータが揃わない状況でも短時間で大まかな見通しを立てられる点にある。意思決定の初期段階で判断の方向性をつかむうえで、有効なアプローチとなる。一方で、得られる値はあくまで概算であり、前提や仮定が誤っていれば実際の数値との乖離が大きくなる点には注意が必要である。
この手法では精度そのものよりも、推定に至るまでの論理的思考プロセスが重視される。そのため、コンサルティング企業の面接や、大学・ビジネススクールの授業などでも、論理的思考力を鍛えるトレーニングとして広く用いられている。
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