技適マークとは
特定無線設備の技術基準適合証明などのマークの通称で、電波法や電気通信事業法の技術基準を満たしていることを証明するマーク。日本で販売される携帯電話をはじめ、Wi-Fiルーター、トランシーバーなど電波を発する機器が対象となる。
技適マークによる認証制度は、電波の混信や妨害によるトラブルなどを防止する目的で定められた。通常、無線機を使用する場合には、無線局の免許を受ける必要があるが、技適マークが付いていれば、無線局の免許なしで使用することができる。一般的な家庭で使用する無線機能が搭載されたパソコンやタブレット、スマートフォン、携帯電話、コードレス電話、無線ルーター、電子レンジなどが無線局の免許なしで使用することができるのもそのためである。ちなみに、技適マークがない無線機を使った場合、電波法違反となる場合があり、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」が課せられる。
海外で購入したSIMフリー端末は技適マークがほとんど付いていないので、厳密にいうと電波法違反になる。そこで2016年、電気通信事業法などの一部を改正。海外から日本に持ち込まれた技適マークのないスマートフォンでも、90日間は利用できようになった。その一方で、東京オリンピックを標的にしたサイバー攻撃への対策として、技適マークを強化するべきだという意見も出ている。