インダストリアル・インターネットとは
ICT技術を活用し、生産性の向上やコストの削減を支援する産業サービスのこと。2012年にアメリカのゼネラル・エレクトリックが発表したもので、「産業のインターネット」と呼ばれている。
具体的には、同社が製造・納品した産業機械などのハードウェアを、センサーによってネットワークに接続し、それによって得られる膨大なデータを分析して顧客へのサービスに生かすのが、その基本思想である。同社は、インダストリアル・インターネットにより、航空機エンジンの燃料消費や、長距離貨物列車の運行システム、火力発電の燃焼効率をわずか1%改善するだけで年間およそ200億ドルの利益を生み出すと試算している。
現在は、ゼネラル・エレクトリックを中心に、インテル、シスコシステムズ、IBM、AT&Tの5社が創設した「Industrial Internet Consortium」が主導してインダストリアル・インターネットに取り組んでいる。単なるモノを作って売るのではなく、機械(モノ)からのデータ分析と、機械(モノ)に組み込まれたソフトウェアにより、顧客価値を飛躍的に高める新しいビジネスモデルとして注目されている。