インフルエンサーマーケティング
芸能人をはじめ、インスタグラマーやYouTuberなど、WebやSNSで影響力が高い人物(インフルエンサー)が、特定の商品やサービスを紹介し、消費者の購買行動に影響を与えるマーケティング手法を指す。消費者のテレビ離れとスマートフォンの普及により、2010年ごろから企業がインフルエンサーを活用した宣伝や、インフルエンサーマーケティングを活用するようになった。
普段の投稿の中にさりげなく広告を溶け込ませることで、広告であることを意識させず、企業が直接消費者にメッセージを発信する従来型のマーケティングと比べ、商品などをより効果的にアピールできるのが大きなメリットといえる。また、インフルエンサーはフォロワーに共感されやすいコンテンツを投稿する傾向が高い。インフルエンサーによる投稿がほかのユーザーに拡散されやすいのもそのためである。
かつてはフォロワー数が50万~100万人を超える著名人などが起用されることが多かったが、最近では数百から数千人単位のフォロワーを持つ「マイクロインフルエンサー」と呼ばれる人を数十、数百人単位で起用する方法が注目されている。マイクロインフルエンサーにはコアなフォロワーが多く、特定のコミュニティーでの影響力ではインフルエンサーを上回ることもあるといわれる。従って、単にフォロワー数が多いインフルエンサーを起用すればよいというわけではなく、訴求したい施策の目的に沿ったインフルエンサーを起用することがマーケティング効果を高めるポイントとなる。
ただし、インフルエンサーマーケティングは、「ステマ」や「サクラ行為」と解釈されるリスクもある。それを避けるため、InstagramやTwitterなどを用いる際は「#PR」や「#AD」などのハッシュタグを付け、広告やPR活動であることを明示するなどの対策が必要になる。