情報システムユーザースキル標準とは
一般の企業などが経営や日常業務にITを活用するに当たり、組織として備えるべき情報システム(IS)機能と、それを遂行する人材の対応関係を体系的に整理したリファレンスモデルのこと。英語表記の「Users’Information Systems Skill Standards」を略して「UISS」とも呼ばれる。
UISSは、ユーザー企業のシステム企画担当者がこなすべきタスクを約400の小項目で定義し、各タスクについて「レベル4:指導できる」から「レベル1:指導の下でできる」までの4段階で評価することができる。経済産業省の委託を受けた日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)が中心となって策定し、2006年6月にVer.1、2007年6月にはVer1.1、2010年3月にVer2.2が公表されている。ちなみに、UISSに先行して作られた「ITスキル標準」(ITSS)は、ITサービスを提供する側を念頭に置いて作られたスキル標準である。
UISSは、ITSSなどのほかのスキル標準に比べて認知度が低く、普及途上であるが、リクルートやファイザーなど、ITSS導入の際に先行した一部のユーザー企業は、すでにUISSを活用した人材育成に取り組み始めている。