レイヤー2接続とは
インターネット接続サービスの接続方法の1つ。無線基地局を持っていない事業者が携帯電話事業者などから設備を借り、自社設備との相互接続によってインターネット接続サービスを提供する。レイヤー2接続のほかにレイヤー3接続もある。
「国際標準化機構(ISO)」により策定された通信機器の通信機能を7つに分割して階層化したモデルの下から2番目の層を「レイヤー2」と呼んだことが、名前の由来になっている。
無線基地局を持っていない事業者のことをMVNO(Mobile Virtual Network Operator「仮想移動体通信事業者」)、自社のネットワークを持つ携帯電話事業者ことをMNO(Mobile Network Operator「移動体通信事業者」)と呼ぶ。国内の主なMNOは、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルで、MVNOは楽天モバイルやIIJmioといった格安SIM業者である。
レイヤー2接続は、MVNOがMNO網に直接接続して帯域等に応じてMNOに料金を払うシステムだ。MNOがユーザーからのIPパケットをMVNOに中継するPGW(Packet Data Network Gateway「パケット中継装置」)は、MVNO側で管理する。そのため、携帯電話網のネットワークの一部分を直接コントロールすることができる。時間帯で速度を絞る、SIMカードを独自に発行する、サービスや料金プランをリリースするといった独自サービスの提供が可能だ。
レイヤー3接続では、PGWはMNO側に存在し、MVNO側にはルーターしか存在しないため、レイヤー2接続に比べて限られたサービスしか提供できない。