2018年 8月20日公開

IT用語辞典

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MTU

制作協力:株式会社インプレス

読み方 : えむてぃーゆー
英語正式表記 : Maximum Transmission Unit

MTUとは

Maximum Transmission Unitの略。通信機器が一度に送信できるパケットの最大容量、およびその設定値のこと。パケットは、ネットワークでやりとりされるデータのかたまりのこと。MTUは通信メディアや通信プロトコルによって異なり、イーサネットは1500バイト、光ファイバー(FDDI)は4352バイト、ATMは9180バイトである。

パケットが送信元からあて先に届くまでの間には、イーサネットや光ファイバーなどいくつもの通信回線を経由する。MTU値の大きいネットワークから小さいネットワークにパケットを転送する場合、ルーターが転送先の回線に設定されたMTU値を参照し、パケットを分割する。

MTUは、範囲内であれば任意に設定できる。古いOSの場合にはMTU値が低く設定されている場合があるため、設定し直すことによって通信速度の向上を見込むことができる。

MTU値を大きく設定すると、パケットに分割される数が減るため、効率的にデータを送ることができる。安定した通信環境では、制御信号が少なくなる分転送速度が速くなる。ただし、品質が低い回線を使う場合は、MTU値が小さく設定した方が、エラーによる再送などが減るため通信効率が高くなる。

ちなみに、似た用語である「MRU(Maximum Receive Unit)」は、通信機器などが一度に受信できる最大のデータ量及びその設定値のことを指す。MRUを超えるデータは一度に受信できないため、送信側で複数回に分割して送信してもらわなければならない。