多次元データベースとは
データーベースとはデータの基地のことであるが、基地に集まった大量のデータが、多数の視点(次元)で容易に分析できるように構成されているデーターベースを「多次元データーベース」と呼ぶ。英語ではMulti-Dimensional Databaseで「MDDB」と略されることもある。
複数の属性項目(次元)を次々に切り替えてデータを検索・集計できるため、欲しい結果に合わせて次元から次元へと簡単に移動ができるように構築されているのが特長。「DSS(意思決定支援システム)」や、「EIS(役員情報システム)」といった「OLAP(オンライン分析処理)」アプリケーションに利用されることが多い。
従来からよく利用されている「リレーショナル型データーベース(RDB)」は、正規化されたデータを2次元の表形式(テーブル)で管理し、分析に必要な複数の表を結合(ジョイン)することで集計結果を表示する。視点を変えるごとにデータを関連付けるため、応答に時間がかかり、リアルタイム性が損なわれるという欠点を持っていた。そこで、近年ではRDBに高速検索機能を実装して多次元分析に利用できるようにし、さらにRDBに多次元データーベースを統合する動きが強まっている。