2020年 2月25日公開

IT用語辞典

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NDA

制作協力:株式会社インプレス

読み方 : えぬでぃーえー
英語正式表記 : Non-Disclosure Agreement

NDA

「Non-Disclosure Agreement(秘密保持契約)」の頭文字を取った略語。取引を行ううえで知った相手方の営業秘密や顧客の個人情報などを取引の目的以外に利用したり、他人に開示・漏えいしたりすることを禁止する契約のこと。共同開発契約、ライセンス契約、M&Aなどを行うに当たり、重要な営業秘密を契約の相手方に開示する必要がある場合や、社員が重要な営業秘密を取り扱う場合などに結ばれる。情報を提供する前に締結される必要があり、その際には対象となる内容と期間、義務を負う人物、損害賠償、調査権限、裁判所の管轄などを明確にすることが重要になる。

情報開示側はできるだけ包括的に機密情報を守りたいと考え、他方、受領側はできるだけ範囲を狭くしたいと考える。秘密保持契約書を作成するときには、情報を開示するのが片方の当事者なのか、双方の当事者なのかによって内容が異なる。片方の当事者が一方的に情報の開示を行い、他方はそれを受領するのみであれば、受領側のみが秘密保持義務を負う契約でよいが、双方が保持されるべき機密情報を開示する場合は、両当事者が秘密保持義務を負う双方向の契約になる。互いに認識の違いがあると、問題が発生した際に「言った」「言わない」でもめるリスクが考えられるので、互いに協議しながら一つの契約内容を作っていく必要がある。

法律や制度に定めのある守秘義務とは異なり、民事上の契約であるため、違反が発覚した場合は差し止めや損害賠償請求など民事訴訟で決着をつけることになる。