NICチーミングとは
NIC(Network Interface Card) Teaming。コンピューターやネットワーク機器が備える複数の「ネットワークインターフェース・カード(NIC)」を束ねて帯域を増加させ、ネットワークインターフェース部分の冗長化を図り、通信負荷を分散して耐障害性を高める技術をいう。単に「チーミング」と呼ぶこともある。
冗長化の方法は、通常運用時にスタンバイ(待機中)状態のNICがあるかどうかによって「Link Aggregation(LAG)」(リンクアグリゲーション)と「Fault tolerance(FT)」(フォールトトレランス)に分かれる。
「LAG」は複数の「物理リンク(NICをつなぐ回線)」を束ね、1つの「論理リンク(OSから見える回線)」にするため、ある物理リンクに障害が起きても、ほかの物理リンクだけで通信できる。帯域の増加や上位に接続したLANスイッチの負荷分散ができるメリットがある。
一方、「FT」は1つの論理リンク内にある複数の物理リンクをアクティブ(運用中)とスタンバイに分けて運用するので、ある物理リンクがダウンしても、スタンバイ状態の物理リンクに自動で切り替えて通信することができる。
現在のLAGの規格はIEEE 802.3adで、NICチーミングにはOSに標準で装備されている機能を使うか、NICベンダーのドライバーを使う。Windowsは、Windows Server 2012からNICチーミングに対応している。