NTN
NTN(Non-Terrestrial Networks)は、日本語では「非地上系ネットワーク」と訳される。地上に設置された基地局ではなく、人工衛星や高高度プラットフォーム(HAPS:High Altitude Platform Station)など、上空に構築される通信ネットワークを指す概念である。
NTNの最大の利点は、地上回線が届きにくい場所を補完できる点にある。山岳地帯、離島、海上など、従来の基地局の電波が届かないエリアでも通信が可能になり、航空機のように高速移動する乗り物でも安定した接続を確保できる。また、災害時に地上インフラが損傷した場合でも影響を受けにくいため、緊急時の通信手段としても有効である。SpaceX社が提供する衛星インターネット「Starlink」は、NTNの実用例として広く知られている。
NTNを構成する上空プラットフォームには複数の種類がある。代表的なのは人工衛星であり、特に低軌道(LEO)衛星は通信遅延が小さく、幅広い用途で利用されている。一方、HAPSは成層圏(高度約20km)に滞空する無人航空機や気球を指し、衛星よりも近距離から通信を提供できるため、柔軟な運用が可能である。
また、NTNは利用する通信方式によって用途が大きく異なる。低速通信で十分なIoTデバイス向けには、4G規格をベースにしたNTN-IoTが用いられる。一方、音声通話や動画配信など高データレートが必要な用途には、5G規格を採用するNTN-NR(New Radio)が利用される。このように、用途に応じて最適な方式が選択される点もNTNの特徴である。
NTNは、地上の通信網を補完し、どこでもつながる社会を実現する重要な技術であり、今後5G・6G時代に向けてさらに役割が拡大すると考えられている。
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