2022年 6月 7日公開

IT用語辞典

OLAP

制作協力:株式会社インプレス

読み方 : おーらっぷ
英語正式表記 : Online Analytical Processing

OLAP

OLAPとは、「Online Analytical Processing」の頭文字を取った略語で、日本語では「オンライン分析処理」または「多次元分析」と訳される。大規模なデータベースに蓄積された膨大なデータに対して、複雑な集計・分析を行い、素早く結果を出力する機能やツールを指す。

OLAPは主に、市場分析や業務管理などに利用される。例えば業務管理では、財務分析、予算編成、売上予測など、必要な情報をリアルタイムで分析し、ビジネスレポートなどに出力して確認できるようになる。

OLAPには、次の三種類の実装方式がある。
(1)MOLAP(多次元OLAP)
MOLAP(Multi dimensional OnLine Analytical Processing)は、事前に集計処理を行っておくことで、ユーザーの要求に素早く対応できる方式。
(2)ROLAP(リレーショナルOLAP)
ROLAP(Relational OnLine Analytical Processing)は、リレーショナルデータベース(RDB)からユーザーの要求するデータを集計・抽出し、最新データを入手できる方式。
(3)HOLAP(ハイブリッドOLAP)
HOLAP(Hybrid OnLine Analytical Processing)は、MOLAPとROLAPの特徴を持ち、集計処理を行ったデータをRDBに格納し、ユーザーの要求に合わせて集計・抽出する方式。

OLTP(OnLine Transaction Processing:オンライントランザクション処理)と混同されやすく、OLTPもデータ処理を行う機能やツールを指すが、OLAPが大規模なデータ分析を得意とするのに対し、OLTPは小規模なデータを扱うのに特化している。