オウンドメディア
自社が運営するメディアのこと。広義には、会報誌やカタログ、パンフレットなど、形態にかかわらず、自社発信のメディア全てをオウンドメディアと呼ぶ。狭義には、企業が運営するWebマガジンやブログのみをオウンドメディアと呼び、日本では後者の意味で使われることが多い。従来型の「ペイドメディア」、ユーザー発信の「アーンドメディア」と合わせ、「トリプルメディア」と呼ばれる。
オウンドメディアが注目されるようになった要因としては、主に以下の2点が挙げられる。
(1)スマートフォンの普及に伴うソーシャルメディアの台頭により、ユーザー主導の情報発信が一般化したことで、従来型の広告メッセージが伝わりづらい環境になったこと
(2)SEO(検索エンジン最適化)によりコンテンツマーケティングが重要視されるようになったこと
オウンドメディアに期待されるのは、マーケティングのハブとしての機能、自社ブランドの価値向上、顧客エンゲージメントの向上などである。さらには、良質なコンテンツをストックすることで、コンテンツ自体が資産となり、見込み顧客が継続的に来訪する状態を生み出すこともできる。また、フロー型のソーシャルメディアへ情報発信をすることで、コンテンツをより多くのユーザーに拡散させることも可能である。その結果、従来のマーケティング施策ではリーチが困難な潜在層への企業ブランドの浸透といった効果も期待できる。
オウンドメディアは、情報を企業が自社で管理でき、長期で継続的に発信することが可能で、コストパフォーマンスが良いなどのメリットがある。一方、メディアを拡大するのに時間がかかり、成果の保証がないなどといった課題も指摘される。