プロトコルとは
コンピューター同士の通信をする際の手順や規格のこと。情報を送り出す端末の選定、データの形式、パケットの構成、エラーの対処などを取り決めた通信の約束事である。古代ギリシアでパピルスの巻物の最初の1枚目を「プロトコロン(protokollon)」と呼び、巻物の内容を書き記したことから、草稿、議事録、議定書、外交儀礼などの意味に発展した。
インターネットのプロトコルは、RFC(Request for Comments)で技術仕様が公開されている。プロトコルで定められた処理をするプログラムをコンピューターに組み込めば、ネットワークに接続されてほかのコンピューターと通信できる。
インターネットの接続は、TCP/IPプロトコルを使用する。TCP/IPの通信は、大きく4つの機能階層に分けられる。
各階層には、以下のプロトコルおよび規格が該当する。
(1)アプリケーション層
Webアクセスに使われるHTTP(Hypertext Transfer Protocol)、電子メールのやりとりに使われるPOP(Post Office Protocol)、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)
(2)トランスポート層
別のコンピューターへのデータ伝送を制御するTCP(Transmission Control Protocol)、ネットワーク上のほかのホストへデータグラムを送るUDP(User Datagram Protocol)
(3)インターネット層
IP(Internet Protocol)
(4)ネットワークインターフェイス層
ネットワークの規格のEthernetなど
各階層でそれぞれ異なる役割のプロトコルが機能し、TCPやIPに加えて、HTTP、Ethernetなど各プロトコルが連携して初めて通信が実現される。このように通信プロトコル群を「プロトコルスタック」と呼ぶ。