パーパス経営
パーパス経営とは、企業が何を目指し、何のために存在しているのかといった存在意義を中心に据えて行う経営のこと。「パーパス(purpose)」は「意図」「目的」「目指すもの」などの意味がある。
企業は利益だけを追求するのではなく、社会的課題に積極的に取り組む姿勢を示すことで、顧客やステークホルダーからのよりよい信頼を獲得することになる。結果としてブランド力が向上し、競合他社との差別化にもつながる。また、パーパス経営は従業員に対しても効果があり、企業の存在意義に共感する従業員のモチベーションがアップする、職場の満足度・生産性が向上するといったことも期待できる。
一方でパーパス経営は社会的な価値を重視するため、短期的に成果が出にくい特徴がある。しかし、顧客や社会から企業が信頼を得て、時代の変化に柔軟に対応できる競争力を持つため、長期的な視点に立った経営手法として、2000年代から徐々にグローバル企業を中心にパーパス経営が注目されるようになった。
社会的責任(CSR)や持続可能な開発目標(SDGs)の重要性が高まる昨今、国内でも多くの企業がパーパス経営を導入している。