量子コンピューターとは
量子力学の原理を情報処理に応用したコンピューターのことをいう。
現在普及しているパソコンなどのコンピューターは、電子回路のスイッチのオン/オフによって「0」と「1」の2つの状態を2進数のデジタルデーターとして情報を処理しているのに対し、量子コンピューターは量子力学的な重ね合わせを用いた「量子ビット」により情報を処理する。そのため、処理能力が高く、スーパーコンピューターと比較しても約1億倍とけた違いの処理スピードを誇る。これまでは数年単位の時間が必要とされていたゲノム解析や気象予測、暗号化アルゴリズムの解析などが数時間で処理できるといわれている。
量子コンピューターの実用化には多数の課題があり、まだまだ時間がかかるとみられていたが、2011年にはカナダの「D-Wave Systems」が「量子アニーリング方式」を用いた量子コンピューターを商用化。現在は、量子コンピューターの技術を巡りアメリカのGoogle、中国のアリババの競争が過熱している。
わが国でも、2017年にNTT、国立情報学研究所、東京大学生産技術研究所、科学技術振興機構、内閣府政策統括官らが、光の量子的な性質を用いた新しい計算機「量子ニューラルネットワーク(QNN)」をクラウド上で体験できるシステムを開発し、大きなニュースになった。
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