量子ビット
量子コンピューターで情報を表す基本単位を量子ビットという。従来のコンピューターは「0」か「1」の2ビットで情報を処理する。対して量子ビットは「0」と「1」を同時に持つ(重ね合わせた)状態をとることができる。この性質から、複雑な計算を一度に並行処理できるため、従来のコンピューターを大きく上回る計算能力を発揮する。
圧倒的な処理能力を活かして、例えば化学や医薬品開発の分野で、分子や化学反応のシミュレーションに活用される。新薬の設計や材料の開発、薬の候補となる分子を高速にシミュレーションして研究時間を短縮する。
物流や交通、製造業においても、最適な配送ルートやスケジュールの計算に応用される。金融市場の予測が難しいリスクのシミュレーションや投資戦略の精度を高めるためにも量子コンピューターの技術が使われる。
量子ビットの原理は複雑だが、GoogleやIBMなど企業が量子コンピューティングのプラットフォームを提供し、専門的な知識を持つ科学者やエンジニアが開発を進めている。研究・開発段階のものも多いが、将来的に商業利用される見込みが高く、産業全体に大きな変革をもたらすと期待されている。
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