2025年 9月16日公開

IT用語辞典

RAG

制作協力:株式会社インプレス

読み方 : らぐ
英語正式表記 : Retrieval-Augmented Generation

RAG

RAG(Retrieval-Augmented Generation)とは、AIが質問に答える際に外部データソースから関連情報を検索し、それをもとに回答を生成する仕組みのことである。

従来の生成AIは、学習した時点までの知識をもとに回答するため、情報が最新ではない場合がある。一方、RAGは外部のデータベースをリアルタイムに検索し、最新情報を取り込んで回答を作成する。生成・検索の結果を根拠として提示できるため、「なぜこの答えなのか」を説明しやすく、情報の裏付けが取りやすい。回答の信頼性を高められることから、医療や法務といった正確性が重要視される分野において効果を発揮する。

さらに、AIモデル自体を再学習させなくても、外部データベースを更新するだけで新しい情報に対応できるため、メンテナンスが容易な点も特徴である。

ただし、RAGは検索精度に大きく依存するため、質問に対して適切な情報が引き出せなければ、誤った回答になるリスクがある。外部データの品質管理が不十分な場合、信頼性の低いデータを基に誤った結論を導いたり、不自然な生成結果を返したりする可能性もある。

信頼できる情報源を優先的に活用するために、情報の品質スコアリングや出典付き回答の表示を取り入れている。その他にも、ユーザーの意図をより正確に汲み取るためのクエリの最適化、関連性の高い文書を抽出して再評価する再ランキング技術など、さまざまな工夫がなされている。

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