2025年 8月18日公開

IT用語辞典

ランダムフォレスト

制作協力:株式会社インプレス

読み方 : らんだむふぉれすと
英語正式表記 : Random forests

ランダムフォレスト

ランダムフォレストは、機械学習の手法の一つで、多数の小さな判断(決定木)を統合することで、高精度な予測を実現する。例えば、企業が新商品を販売する際に、「この顧客は購入する可能性が高いか?」という個々の判断を積み重ね、最終的な予測を導き出す。

ランダムフォレストの名称は、「ランダム(無作為に選ばれた)」と「フォレスト(森)」に由来する。多数の小さな判断ツリー(決定木)をランダムに生成し、それらを集めて「森」に形成することで、ばらつきを減らし、より正確な予測を目指す。

特徴の一つに、予測精度の高さが挙げられる。単一つのモデルに依存せず、複数の決定木の結果を統合するため、データに多少のばらつきがあっても、安定した予測精度を発揮する。また、特定のデータに依存しすぎないため、過度に適合する(過学習)リスクを低減できる。データの中で、どの要素(年齢、地域、購買履歴など)が予測に重要だったかを評価できるため、実務でのヒントが得られやすい。

一方で、ランダムフォレストは高精度な予測を可能にする反面、モデルが複雑になりやすく、なぜそのような予測結果が得られたのかを説明することが難しい場合がある。また、多数の決定木を用いるため、計算処理速度やメモリ消費量が大きくなる傾向がある。データによっては、ランダムに木を生成する過程で、重要な特徴を見落としてしまうリスクもある。

これらを改善するために、説明可能なAIの技術を導入したり、木の数や深さを最適化したり、並列処理を活用して計算負荷を軽減したりするなど、実用的な運用に向けた取り組みが進められている。

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