ランサムウェアとは
ランサム(Ransom)は「身代金」の意味。名称は「Ransom」と「Software」を組み合わせてできており、コンピューターウイルスやマルウェアの一種を指す。システムのハードディスクを暗号化し、パソコン内の写真や文書の読み込みを妨害したり、スマートフォンを操作不能にしたり、利用者がシステムへアクセスすることを制限したりするほか、端末に接続されたストレージも暗号化される場合がある。制限を解除して元に戻す条件として金銭を要求する画面を表示させる。2017年にはWannaCry、LOCKYなどが出現し、甚大な被害が発生した。
ランサムウェアの侵入手口は、Webサイトとメール、記憶媒体の3つ。Webサイトを改ざんしてアクセスしただけでウイルスに感染させたり、メールの添付ファイルを開くことでウイルスに感染させたりする。USBメモリーなどにウイルスが仕込まれる場合もある。セキュリティ更新プログラムが適用されていないOSやソフトの脆弱(ぜいじゃく)性を攻撃し、端末利用者が気づかないうちにウイルスを送り込む。
対策として、不審なメールは添付ファイルも含めメッセージ自体を開かない、不要なソフトウェアやアプリケーションをダウンロード・インストールしない、不正プログラム侵入を防ぎ、アクセスをブロックする検出ソフトを導入する、発見したらセキュリティベンダーに連絡するなどが大切だ。
万が一感染した場合に最初に行うことは、LANケーブルを外す、無線LAN機能をオフにするなど、ネットワークから切り離すことだ。その後ウイルス対策ソフトなどで駆除を試みる。駆除できない場合はデータの復旧は難しいため、ハードディスク内を消去してセットアップする必要がある。