リホストとは
仕事の内容や手順などは変えずに、ハードウェアやソフトウェアなどを部分的あるいは順次、現在主流のものに置き換えるという考え方。企業や公共機関などにITシステムが導入されて久しいが、何十年も使い続けられている例も珍しくない。こうした古いITシステムを新しいものに移行したくても、データの蓄積や、業務手順、コストなどを考えると、一気に刷新するのは困難というケースがある。そのため、リホストの考え方が必要とされている。
具体的には、メインフレームや「オフコン(オフィスコンピューター)」と呼ばれる古いコンピューターを、UNIXサーバーやWindows搭載サーバーなどに置き換える。そのために、プログラムを修正したり、古いプログラムが稼働するように「エミュレーター」と呼ばれるソフトウェアを使用したりする。
メインフレームを撤廃する方式としては、リホストのほかに、「リライト」と「リビルド」がある。前者は既存アプリケーションのアルゴリズムを流用しながら、C言語やJavaなどオープンソースのプログラミング言語で「書き直す」こと。後者は文字通り「再構築する」ことである。リホストやリライトとは異なり、既存アプリケーションとそのアルゴリズムを流用せず、一からシステムを作り直す作業のことを指す。