2025年12月 1日公開

IT用語辞典

Rust

制作協力:株式会社インプレス

読み方 : らすと
英語正式表記 : Rust

Rust

Rustは、CやC++と同等の高い処理性能を持ちながら、メモリ安全性を保証できるオープンソースのプログラミング言語。特に「所有権」と「借用」という独自の仕組みにより、コンパイル時にメモリ管理や並行処理で発生しがちなデータ競合を未然に防ぎ、安全性と高速性を両立することができる。

従来のプログラム言語と比較すると、CやC++は非常に高速である一方、メモリ管理を手動で行う必要があるため、誤りがあれば不具合や脆弱性の原因となる。一方、JavaやPythonはメモリが自動で管理されるため安全性は高いものの、きめ細かい制御が難しく、速度面では劣る場合が少なくない。Rustは、これら両者の長所を兼ね備え、安全性を維持しながらC/C++に匹敵する高速処理を実現することが強み。

この特性から、OSやWebブラウザーの基盤、ゲーム開発、IoT(小型デバイス)、Webサーバーなど、高速かつ正確な処理が求められる分野で採用が拡大している。学習コストの高さや既存資産との統合の難しさといった課題はあるが、GoogleやMicrosoftをはじめとする大手企業が導入を進めており、特にセキュリティや信頼性が重視される領域で次世代の標準的な選択肢として存在感を高めている。今後は、安全性・性能・開発効率を兼ね備えた言語として、さらなる普及が見込まれる。

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