2025年 4月 7日公開

IT用語辞典

6次産業化

制作協力:株式会社インプレス

読み方 : ろくじさんぎょうか

6次産業化

農業・漁業などの一次産業の生産者が、製造や加工、流通・販売までを一貫して行うことを6次産業化と呼ぶ。この名称は、一次産業(農林水産業)、二次産業(製造・加工)、三次産業(流通・販売)の各産業を掛け合わせる数字(1×2×3)から名付けられた。

従来、生産者が原材料を供給し、加工や販売は別の企業が担っていた。6次産業化では、中間業者を介さず、収穫した農作物などを加工・販売するため、利益率が高まり、収益向上が見込める。また、生産者自身が商品を開発することで、地域の特産品として独自性が生まれ、ブランド力が向上し、地域活性化にも貢献する。例えば、牧場で牛乳を生産し、地元に設立した加工工場でチーズを加工して販売すれば、新たな雇用が生まれる。

また、6次産業化は、生産者が消費者に商品を直接届ける機会を生み出す。オンライン販売や直売所を活用して、消費者のニーズを把握し、商品の開発に反映され、リピーターを獲得できるといったメリットもある。

6次産業化は農業や漁業など一次産業の可能性を広げ、地域活性化にもつながるが、資金や経営スキルも求められる。持続的な発展のためには、行政や企業との連携も重要になる。