スマートテキスタイルとは
テキスタイル(Textile)は英語で「布地」「織物」「編物」「繊維製品」などの意味。スマートテキスタイルを直訳すると、「賢い布地」「洗練された布地」となり、「衣料型ウェアラブル端末」のことといえる。
ウェアラブル端末というと、「時計型」「メガネ型」「ブレスレット型」が先行しているが、身体の動きを正確に捉えるには「衣料型」が向いているとされ、ウェアラブル端末の本命になると予測する声もある。スマートテキスタイルを着用すれば、心拍数や歩数、カロリー消費量などをリアルタイムに収集できる。利用者は収集したデータを自身のスマートフォンで確認し、生活習慣の見直しにつなげたり、必要であれば病院で治療を受けたりと、健康管理に役立てることができる。
土木・建築をはじめ、介護や医療、保育、学校、ゲームセンター、ネットカフェなどでも、従業員の健康管理や事故防止のために、スマートテキスタイル実用化への動きが始まっている。ロンドンの技術コンサルティング企業であるCientificaが2016年に発表した市場調査レポートによると、スマートテキスタイルの世界市場は、2025年までに1,300億ドル(約14兆円)を上回ると予測されている。