シンクライアントとは
「薄い、少ない」という意味の「シン(Thin)」と、「クライエント(Client)」を組み合わせた用語。クライアント端末の機能を最小限にし、アプリケーションやデータをサーバー側で実行し、管理する仕組みのこと。
クライアント端末にはハードディスクや光学ドライブなど、データを保存するためのデバイスを搭載しない、もしくは利用を制限する。そうすることで、クライアントOSやアプリケーションソフトのバージョンアップ、セキュリティパッチの配布の際、サーバー側で集中して処理できる。また、データをクライアント側に記録することがなく、サーバー上で管理できるので、情報漏えい対策にも有効だ。
シンクライアントの実行方式は、「画面転送型」「ブレードPC型」「ネットワークブート型」がある。画面転送型は、サーバー上でアプリケーションを実行し、端末に画面データだけを送信して表示する。ブレードPC型は、サーバー側にブレードPCや仮想PCをユーザーの数だけ用意し、端末からリモート操作する。ユーザーごとに利用するアプリケーションやPCの設定が異なる場合に適している。
一方、ネットワークブート型はサーバーからOSとアプリケーションをダウンロードし、端末上で起動する。CPUやメモリーを大量に消費するCADやグラフィックス処理に適している。