2023年 1月30日公開

IT用語辞典

両面市場

制作協力:株式会社インプレス

読み方 : りょうめんしじょう

両面市場

両面市場とは、英語で「Two-Sided Market」とも呼ばれ、属性の異なる二つのグループ(売り手と買い手など)が共通のプラットフォームで取引する市場を指す。両面市場の経済学は、フランスのジャン・チロルとジャン・ロチェット、イギリスのマーク・アームストロングが2000年代の同時期に確立した学説である。

両面市場は、「顧客が増加するほど利用価値が増大する」といったように、二つのグループが互いに引き付け合っていることがという特徴がある。例えば、あるゲーム機が普及すると、そのゲーム機に対応したさまざまなゲームソフトが開発・販売され、ゲームソフトの豊富さがゲーム機の普及をさらに推し進めることになる。そして、さらなるゲームソフトの開発・販売が促進されるという相乗効果が生まれる。

また、電子決済サービスなども、その電子決済を利用できる店舗が増えると利用価値が増大し、電子決済サービスの普及につながる。店舗側にとっては、電子決済サービスの利用者が増えるほど、お客も増えるという相乗効果になる。そのほか、パソコンのOS、ショッピングモールや複合施設、オークションサイト、マスメディアなども両面市場の例といえる。