Valgrindとは
Linuxのトラブル解析用ソフトの中で「定番」といわれている解析ソフト。「Valgrind」という名前は、北欧神話におけるヴァルハラへの入り口の名に由来している。
メモリーエラー検出、スレッドエラー検出、キャッシュとブランチ予測プロファイラ、ヒーププロファイラ、コールグラフ生成キャッシュとブランチ予測プロファイラの5種類、合計6つのツールから構成されている。もともとはLinux用のメモリーデバッグツールとして設計されたが、開発の進展により、バグ検出やプロファイラといった動的解析ツールのための汎用のフレームワークとなった。
最新版は2017年にリリースされた「Valgrind-3.13.0」。変換キャッシュサイズを拡大し、大規模アプリケーションの需要に対応しているのが特長である。対応セクター数はこれまでの24から48となり、デフォルトのセクター数は16から32に、メモリーも64GBから128GBまで使用できるようになった。これにより、アプリケーションはMemcheck使用時に最大60GBを割り当てられるという。また、「C++demangler」が一新されるなど、機能が強化され、安定性も向上している。サポートするOSはLinux、Solaris、Androidなど。