仮想デスクトップとは
仮想化ソフトを使ってサーバー上に複数の仮想マシンを稼働させ、そこで利用者ごとにデスクトップ環境を動かすこと。
デスクトップの仮想化にはいくつかの種類があるが、現在主流となっているのは以下の2種類である。
(1)仮想PC型(VDI方式)
サーバーの仮想化基盤の上に各ユーザー専用の仮想PCを置き、そこでOSやアプリケーションソフトを動作させて、その画面を自分の専用端末のモニターに表示する方式。各仮想PCは個々のユーザーに合わせて設定できるので、特殊なアプリケーションや特定の作業に特化したカスタマイズも可能。
(2)サーバベース型
サーバー上のOSやアプリケーション資源を複数のユーザーで共有する方式。カスタマイズの柔軟性は仮想PC型に劣るが、単一のOS環境を複数の利用者が共同で利用するため、オフィス用途など同一のアプリケーションを使用する用途では、コストパフォーマンスに優れている。
デスクトップ仮想化の黎明期には、セキュリティ対策強化や運用コストの低減を目的として導入する企業が多かったが、近年では、ワークスタイルの多様化に対応したセキュリティの高いテレワーク、さらに災害時の事業継続性の確保を目的として導入するケースも増えている。また、スマートフォンをはじめとするモバイル端末の急速な普及によって、時間と場所を問わず、業務に応じた最適な機器で接続できるようになった点も、企業の導入を後押ししている。