バーチャル・チームとは
ITツールを活用し、離れた場所にいるメンバーを一つのチームとして作業させる方法。それに対し、メンバーが一堂に会して作業するチームを「リアル・チーム」や「オンサイト・チーム」という。その背景にはビジネスのグローバル化があるが、海外展開するプロジェクトだけではなく国内のプロジェクトでも、社外のパートナー企業や、在宅で働く専門家などと連携するうえで、バーチャル・チームを組織する必要性が高まっている。
バーチャル・チームのメリットは、地理的な制限を受けずに、才能のある人材を選んでチーム作りができる点である。働く側も、柔軟な勤務が可能になり、生活にゆとりが生まれるといった利点がある。
バーチャル・チームには、メールや電話会議、Web会議、テレビ会議といったITツールの活用が不可欠であるが、それ以上に必要とされるのは「信頼関係の構築と維持」であり、その根底にはコミュニケーション能力がある。環境が違うために互いに期待することも異なりやすく、時にメッセージの行き違いや透明性の欠如といったトラブルが起こって、チーム内にあつれきが生じる危険もある。
そのため、意識的に明確なコミュニケーションを図るよう努め、協力し合い、また互いに信頼を維持するための行動を起こしていく必要があるといわれている。