ワークエンゲージメント
従業員が仕事に対して前向きに取り組み、充実した心理状態を表す。オランダのユトレヒト大学のSchaufeli(シャウフェリ)教授らが提唱した概念で、日本では2000年代後半から注目されるようになった。
ワークエンゲージメントは「熱意」「活力」「没頭」の3つの要素で構成されている。仕事に対する強い興味や情熱を持っている状態を指す「熱意」。仕事に取り組むときのエネルギー、粘り強さ、気力を意味する「活力」。仕事に夢中になり幸福感を得られる状態を表す「没頭」。この3つが揃うとワークエンゲージメントが高まり、仕事に対する満足度や生産性が向上する。
逆にワークエンゲージメントが低下すると、仕事に対する不満やストレスが増え、生産性が下がる。欠勤や離職率が高まる。コミュニケーション不足を引き起こす要因にもなり、職場の雰囲気が悪くなる。
ワークエンゲージメントを向上させるために、企業は従業員への定期的なフィードバック、双方向のコミュニケーション、自己成長の機会の提供などを積極的に行うことが効果的である。単に労働生産性を求めるだけではなく、従業員が前向きな気持ちで働ける、ワークエンゲージメントの高い職場作りを目指す企業が増えている。