青少年インターネット環境整備法とは
「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」のこと。子どもの携帯電話などにフィルタリングを提供することを義務付けるため、2008年に制定された。しかし、携帯電話に代わってスマートフォンが普及したことにより、フィルタリングに対しての意識が薄れてきている。それとともに、18歳未満の青少年が犯罪に遭遇するケースが増えてきたことを背景に、2017年にその一部が改正され、2018年2月に施行された。
今回の改正により、フィルタリングの対象を「携帯電話回線を利用してインターネットを閲覧できる機器」に拡大し、スマートフォンやタブレット端末も対象となることを明確化。それとともに、契約者が保護者名義でも、使用者が子どもなら、子どもまたは保護者にフィルタリングに関する説明を行うように義務付けた。また、メーカーに対しては、フィルタリングソフトを最初からインストールしておくか、フィルタリングソフトのインストールを簡単な操作で行えるようにすること(フィルタリング有効化措置)が義務付けられた。
とはいえ、販売店などでの青少年の利用確認やフィルタリング説明の義務付けなどは、どの程度の実効性があるかは不透明のままである。メーカーに対するフィルタリング有効化措置の義務付けも、フィルタリング機能の性能までは踏み込んでおらず、その有効性を疑問視する声もある。