2015年 3月 1日公開

【連載終了】仕事効率を上げるパソコン手帖

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連絡先データを賢く管理する

テキスト: 芝田隆広

ビジネスの取引先やプライベートの交友相手など、日々連絡を取り合う相手の連絡先情報を管理しておくのは大切だ。きちんと管理しておかないと、いざというときに必要な連絡先の情報が出てこなくて困ってしまう。そこで今回は、連絡先データを賢く管理するためのテクニックを紹介する。

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連絡先は小まめな入力と一元管理が基本

社会人にとって「ほう(報告)・れん(連絡)・そう(相談)」は基本中の基本と言われている。特に各所への連絡は欠かせないが、日々の雑事に追われて連絡先の管理を怠っていると、いざ連絡を取りたいというときに「もらった名刺が見つからない!」などと言って困ることになる。連絡先の管理は日ごろからきちんとしておきたいものだ。

連絡先の管理において大切なのは「どこを見れば連絡先が分かるか」をハッキリしておくこと。ある人の連絡先は紙の名刺、またある人はメールソフトのアドレス帳、またある人は手帳のアドレス欄……などといった具合に、連絡先の記載場所がバラバラになっているとどこを探せばいいのか分からなくなってしまう。円滑に管理するためには「連絡先は全て1カ所にまとめて一元管理する」のが最も分かりやすい。

賢く一元管理を行うためには、やはり紙の名刺や手帳ではなく、きちんとパソコンなどに入力をしておいてデジタルデータ化しておくのが望ましい。デジタルデータにしておけば、あとから検索するのも容易だし、年賀状や案内状を送るときなど宛名印刷ソフトに連絡先データを移し替えるのも手軽に行える。気づいたときに小まめに連絡先を入力し、整理を行うのが基本だ。

連絡先のデータを入力するときは、検索などあとからの利用を考えて、入力ルールを一定にしておくといいだろう。例えば「ふりがなは必ず入力しておく」「住所の番地を入力するときは半角で入力する」などといった具合だ。また連絡先のデータが大量になると探すのが面倒になるので、連絡先を「顧客」「取引先」「プライベート」などといった具合に、きちんとグループ分けしておくとのちのち役に立つはずだ。

<連絡先はデジタルデータ化しておくと便利!>

連絡先をデジタルデータ化するメリットの図解

連絡先は紙のままで保管しておかず、小まめにデジタルデータ化することで整理や管理がしやすくなる。

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クラウドの活用で連絡先を一元管理

先に「連絡先は一元管理するべき」と書いたが、連絡先はオフィスにいるときだけでなく、営業などで外出している場合や、出張中など、いろいろな状況で必要となる。そこでオフィスのパソコンからだけでなく、自分が使用するさまざまな端末からデータを参照できるようにしておくことが重要だ。

その際に役立つのが、インターネット上のサーバーにデータを保存しておいて、さまざまな機器から参照できる「クラウド」の活用だ。一口にクラウドと言っても多様なサービスがあるが、ここでは代表的なサービスを紹介する。

スマートフォンとしてiPhoneを使用している場合は、アップルのクラウドサービスである「iCloud」を利用するのがお手軽だ。「iCloudコントロールパネル」を利用すれば、Outlookに「iCloud」用のフォルダが作成されるので、そこから連絡先などを利用することができる。

「iCloudコントロールパネル」画面

iCloudを使って連絡先を同期したい場合は、パソコン側に「iCloudコントロールパネル」をインストールしておく。インストールしたら「連絡先、カレンダー、およびタスク」の項目にチェックして、iCloudにログインする。

Apple Windows用「iCloud」ダウンロードページ

Outlook「連絡先」に「iCloud」アドレスデータが表示された画面

iCloudとの同期が行われると、Outlookの「連絡先」に「iCloud」フォルダが作成され、iPhoneと同じ連絡先(アドレスデータ)を参照できるようになる。

Androidのスマートフォンを利用しているなら、Gmailの「連絡先」を利用するのが最も簡単だ。GmailはWebブラウザーを使ってパソコンから利用できる。Gmailの連絡先にOutlookのアドレス帳の内容を登録する場合は、いったんファイルにアドレス帳の内容を書きだしてから行う。

Outlook 2013の連絡先画面

Outlook 2013の連絡先をGmailにコピーするときは、「ファイル」の「開く/エクスポート」で「インポート/エクスポート」を選択。その後開くウィンドウで「ファイルにエクスポート」を選び、「テキストファイル(コンマ区切り)」を選択して、デスクトップなどにファイルとして保存しておく。

WebブラウザーでGmailの連絡先を表示した画面

WebブラウザーでGmailの連絡先を開いたら「その他」から「インポート」を選び、出力したファイルを読み込むと、Gmail側に連絡先が取り込まれる。Androidスマートフォンや、iPhoneからGmailを使えば、この連絡先が利用可能となる。

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名刺や手紙の情報を手軽にパソコンに取り込む

連絡先の管理において、いちばん面倒なのは入力だ。「小まめに入力した方が良い」ということは皆分かっているが、もらった名刺やはがきなどに書かれた連絡先情報をいちいちキーボードを使って入力していくのは面倒だ。

そこでまとめて入力したい場合は、スキャナーを活用するといいだろう。名刺専用スキャナーが各社から発売されているほか、富士通株式会社の「ScanSnap」などのドキュメントスキャナーを使うと一括取り込みができる。ドキュメントスキャナーには名刺やはがきを管理するためのソフトが付属していることが多いので非常に楽だ。定期的に取り込みを行っておくと、のちのちの管理が楽になる。

ぱーそなるたのめーる:「ScanSnap」の検索結果

「ScanSnap」の画像

ScanSnapなどのドキュメントスキャナーを使うと、大量の名刺を一括取り込みすることができて便利。画像は「ScanSnap iX500」。

「名刺ファイリングOCR」の画面

「ScanSnap iX500」に付属する名刺管理ソフト「名刺ファイリングOCR」。取り込んだ画像から自動で文字情報を読み込んでくれる。

また出先で名刺をもらった場合は、スマートフォンのカメラをスキャナー代わりにして入力するという手もある。「WorldCard Mobile」などの名刺管理アプリを使うと、カメラで撮影した名刺をスキャンして、その情報を連絡先として登録してくれる。名刺をもらったらすぐ撮影しておくと入力の手間が省けてよいだろう。

「WorldCard Mobile」iPhone版

「WorldCard Mobile」Android版

「WorldCard Mobile」の画面

スマートフォンのカメラで名刺の情報を読み込むアプリもある。画面は「WorldCard Mobile」。

また、企業の部署で名刺管理を徹底したいようであれば、「Quickスキャン&どこでもキャビネット連携」もお薦めだ。複合機でスキャンした名刺をデータベース化して、部署内で共有したり、スマートフォンなどのモバイル端末を使って外出先から管理するといったことが容易に行える。

Quickスキャン & どこでもキャビネット連携

「Quickスキャン&どこでもキャビネット連携」の図解

「Quickスキャン & どこでもキャビネット連携」では、複合機でスキャンした名刺をデータベース化できる。クラウド機能もセットになっており、企業での一括導入には最適だ。

連絡先の管理と入力について解説してきたが、これらの手段を利用すれば、連絡をスムーズに行い、より円滑なコミュニケーションを図ることができるはずだ。ぜひ試してみていただきたい。

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