2021年 2月 1日公開

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ダブルワークを可能にするマネジメント術

執筆:マネジメントリーダーWEB編集部

副業のデメリットを克服することで、柔軟で多様な働き方を実現。
これまで多くの企業では副業を禁止してきましたが、テレワークが浸透するにつれて副業を解禁する企業が増えてきました。副業を円滑に管理するために、企業や組織として何が必要なのかを考察してみます。

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1. 企業が副業を禁止してきた理由とは

日本の企業や組織の大きな特長は「終身雇用制度」でした。社員は入社すると、その企業だけに労力を提供します。企業はその見返りとして、給与や各種手当、福利厚生などで社員とその家族の生活を安定的に支える役割を果たしていました。

従って、ほとんどの企業が、自社以外の組織に労力を提供することを就業規則で厳しく制限していました。副業を認めると、労働時間だけでなく自社で培ったノウハウが流出する危険性もあります。特に社員が競合他社の仕事を掛け持ちするなどした場合は、自社の利益を損なう恐れも出てきます。このような背景から、ごくわずかな企業しか社員の副業を認めていませんでした。

このような状況に変化が表れたのは、国内の急速な少子高齢化の進行や労働人口の減少を改善するために国策として推進された、テレワークなどの多様な働き方が浸透したことが大きく影響しています。特にテレワークは2020年のコロナ禍で急速に広がり、副業に対しての概念が大きく変わってきました。

副業が普及した際のメリットとして「労働力の確保」があります。正社員を雇用するためには採用の労力や教育コストがかかります。そのため社内にはないスキルや経験を有する人材が、空いた時間を利用して働いてくれることは企業として大きなメリットです。また、自社の社員の副業を容認することで社員のプロ意識が高まる、人材の流出が減少するなどの効果もあるようです。複数の企業を相手に仕事をするので、自主的にスケジュール管理やコミュニケーションなどを行わなければならず、必然的に業務に対して能動的な姿勢に変わっていくのではないでしょうか。

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2. 副業を推進する環境整備

副業は社員の収入確保だけでなく、企業の人材確保という視点から有効な手段となり得るでしょう。ただし、副業の推進を成功させるためには、就業規則の改定など待遇面だけでなく、安心して副業を行うための環境整備が必要となります。

セキュリティを高めるログ管理

テレワークにも共通することですが、副業についてもセキュリティを徹底して管理しなければ、さまざまなリスクが発生し副業を禁止せざるを得ないことになりかねません。
特に業務上のデータ管理を適切に行わなければ、過失も含め情報漏えいという形で大きな損失が生じてしまいます。このような事態を回避するためには、業務で利用するPCやネットワークの利用状況をログ管理で把握することが効果的です。

ログ管理を行うことで、社内の重要な資料をいつ、誰が、どのように利用しているのかが瞬時に分かります。もちろん24時間有人で監視するのではなく、運用ルールから逸脱して利用された場合にアラートが出るように設定し、必要に応じて管理者がそれらを確認し警告します。

また、自社サーバーへの接続もあらかじめ登録したPCからでないと接続できないようにするなど、セキュリティ対策は万全にしておきましょう。また、テレワークで在宅勤務する場合、PCは会社が貸与することをおすすめします。個人所有や副業でも利用するPCでは、どうしてもセキュリティ管理が甘くなってしまいます。PC=オフィス備品という認識で対処しましょう。

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3. 副業で業務効率をアップ

副業は労働者の収入確保という視点で取り上げられることが多いですが、企業側においてもさまざまなメリットがあります。

自社の業務に欠かせない人材確保の手段として

これまで流動的な業務の人員確保はパートタイムやアルバイトで行ってきました。これからは副業人材も戦力として活用できるようになるでしょう。その対象となるのが他社に勤務するダブルワーカーです。

このような副業人材を活用することで、異なる企業の人材が持つ知識や経験を自社の業務に生かすことができます。この際ポイントになるのが、高度なスキルを持つ人たちがその力を思う存分発揮できるような環境を整えることです。

専用PCなどの必要な
IT機器の貸与
ダブルワーカーに負担をかけない
応募から面接、採用、
教育までを全てオンライン化
在宅ならびに地方在住者を戦力とする
全ての業務を
オンライン化
会議や、伝票類の処理(申請・承認決裁)などの付帯業務はオンラインで迅速に処理できるようにする

業務を依頼する場合、仕事内容はできるだけ明確にすることが重要です。アルバイトやパートタイマーの場合は、仕事内容を現場で手取り足取り教えることができますが、テレワークのダブルワーカーに依頼する場合は、期待する成果物が納品されるように内容を伝え任せることになります。専門のフリーランスに依頼する形に近いかもしれません。そのため、急に依頼したり募集をかけたりするのではなく、人材バンクのような形で専門(得意)分野別に登録してもらい、必要に応じて依頼するやり方がおすすめです。

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4. 副業は多様な働き方の第一歩

副業は仕事の合間にアルバイト感覚で収入を得る手段と思われていましたが、これからの時代は、専門スキルを複数の企業に提供するという新しい働き方が期待されています。
核となる企業の人材と、それを取り巻く多様なスキルを持ったダブルワーカーの力が融合することで、会社が発展していく可能性があるのではないでしょうか。

テレワークはこうした多様な働き方を推進する第一歩です。副業が円滑に行われるようITCを中心とする環境と就業規則の整備を行い、これからのニューノーマル時代に備えていきましょう。

参考

「副業・兼業の促進に関するガイドライン」(令和2年9月改定版)(厚生労働省のWebサイト<PDF>が開きます)

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5. 「クラウド型勤怠管理システム」で、従業員の労働時間を正確に把握!

大塚商会では、従業員の労働時間をより正確に把握するクラウド型勤怠管理システム「勤革時」を提供しています。最新の勤怠状況をリアルタイムに集計・確認。副業解禁はもちろん、お客様の働き方改革全般をサポートします。

クラウド型 勤怠管理システム 勤革時

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。

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