2018年 2月22日公開

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社員のモチベーションを上げるイベント術

執筆:マネジメントリーダーWEB編集部

モチベーションアップのための社内イベントの進め方。
社内イベントの実施は総務部門の重要な仕事。最近は一体感を醸成する親睦会的なイベントも増える傾向にあります。そこで、効果の高い社内イベントを実施するためのポイントをご紹介します。

1. イベントの成否を分ける第一歩とは?

周年イベントに株主総会、ファミリーデー、社員旅行など、企業が実施するイベントは社内向け・社外向け、部署単位から大規模まで、参加人数も目的も全く異なり、実に多岐にわたっています。社員のモチベーションアップによる企業力の向上など、企業にとってはイベントの役割が大きくなる一方で、厳しい経済状況もあり、より効果的なイベントの実施が必要とされています。

社員に「参加してよかった」「元気になれた」と感じてもらえるイベントにするためのコンセプト作りから会場選び、予算など、イベント実施の実務について解説します。

企業はなぜイベントを行うのか?

まず各イベントがどのような種類でどのような目的かを知ることが、イベントを成功に導くための第一歩となります。

企業が行うイベントは、社内向けや社外向けのもの、定例行事から単発ものなど、実にさまざまです。多岐にわたる企業イベントですが、その大半に管理部門は関わることになるため、企業イベントにおける管理部門の役割は非常に大きいものです。

それでは、そもそも企業はなぜたくさんのイベントを行うのでしょうか?

その背景には、企業が抱えているさまざまな課題があります。企業イベントは、それ自体が目的となることはほとんどなく、企業が抱えるさまざまな課題を解決するための手段として、必要に応じて行われるものです。

例えば、合宿や研修は社員のスキルアップを目的にしており、インセンティブ・パーティーや表彰式は社員のモチベーションや満足度を向上させるために行われます。滞りがちなコミュニケーションを改善し、部門間の風通しを良くするために交流会を催したり、チームビルディングを通して社員間の結束を高めたりなど、イベントの背後には必ず、解決すべき課題や達成したい目的があるものなのです。

ところが企業イベントの中には、肝心の目的が明確でないケースも往々にしてあります。「社長がやれと言ったから」「他社で盛り上がっていたからうちでも」などと、イベントの開催自体を目的化してしまうことも少なくありません。しかし、管理部門としてイベントを計画するならば、「なぜイベントをやるのか?」という目的や、発信したいメッセージを明確にし、それに連動する形でイベントを企画することが重要です。

イベントを企画する管理部門がイベントの目的・性質を正確に理解すること。それがイベントを成功させるための第一歩だといえます。

企業が実施するイベントの種類

企業が行うイベントは主に下図の四つに大別されます。それぞれは単独で行われるというよりも、販売促進型イベントに企業PRをプラスするなど、相互に連動して実施されるのが一般的です。まずはイベントの性質を把握し、目的を明確化することからスタートします。

1.販売促進型

自社の商品やサービスの販売促進を行うイベントです。街頭での商品サンプリングや展示会、即売会といった一般消費者向けのイベントは宣伝部や営業部(販促部)が行うことが多いため、管理部門が担当する販促イベントとしては販売担当の営業社員や販売代理店、FC(フランチャイズ)を対象としたイベントが中心となります。営業キャンペーンの表彰式や、全社員を集めた全国会議、キックオフミーティングなどがこれに該当します。

2.組織活性型

管理部門が担当するイベントの中で、最も多いタイプのものです。社員のモチベーションを高め、組織内のコミュニケーションを円滑にするために行われるもので、定期的に行うことで自社の企業風土を醸成し、会社への帰属意識を高めるという狙いがあります。会社の変革期に社員の意識を統一し、士気を高めるという目的で行われることもあり、企業力の強化という意味では不可欠なものといえます。

3.企業PR型

株主総会や講演会、セミナー、音楽やスポーツなどの冠イベントなど、株主や一般消費者を対象に行うPRイベントです。このタイプは、宣伝・広報部と連携したり、販促イベントと連動したりするケースが多いようです。
最近は、株主総会とは別に、投資家向けのIRイベントを実施する企業も増えています。また新社屋の落成式や上場記念、新社長就任記念といった、種々のお披露目イベントも管理部門主導で行われます。

4.社会貢献型

チャリティーや奉仕活動、エコイベントなど、地域に密着した活動や一般に向けた社会貢献イベントを指します。最近注目されているCSRイベントもこれに該当します。

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2. イベント準備のポイント

  • *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。

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