1. 管理職に求められるもの
管理職に必要なスキルはリーダーシップだけではありません。部下が最高のパフォーマンスを発揮できるような環境を作ることが求められます。そのために必要とされているスキルは以下の通りです。
管理職に必要とされる主なスキル
- 交渉力
- 労務管理
- 採用・育成
- 予算管理
- 設備(職場環境)管理
- コミュニケーション力
- 経営視点
- リーダーシップ
参考
初めての管理職「基本編」管理職に必要なスキル
管理職は組織の責任者として機能します。働き方改革やDXの浸透が進むにつれて組織も変化しています。その変化とともに管理職に求められる機能も変わってきました。管理職はマネージャーとして、スキルや雇用形態が異なるさまざまなスタッフを統率することが求められるようになっています。
管理職からラインマネージャーへ
働き方改革やコロナ禍により、テレワークをはじめ、DXなどのIT技術を駆使した業務効率の改善が進んでいます。これにより業務処理のスピードが高速化し複雑化しています。終身雇用制(メンバーシップ型雇用)を基本とした日本型の組織形態では、この変化に対応しきれない状況が垣間見られるようになってきました。そこで注目されているのが「ラインマネージャー」です。
ラインマネージャーとは、業務上必要なスキルや経験を持ったスタッフを雇用するジョブ型雇用が主流となっている外資系企業で多く採用されている管理職制度です。企業や職種によって異なることもありますが、大まかなイメージでいうと日本型組織の係長から部長までの権限と内容を備えたような役職となります。
ラインマネージャーの役割
ラインマネージャーは、プロジェクトを遂行するプロジェクトマネージャーをけん引・フォローアップする役割を持ちます。経営層などの上層部と現場スタッフの間を調整するために企業の意向を伝え、スタッフの要望や意見を上層部に反映する役割を担います。
ラインマネージャーは、主に現場スタッフを統括する「ファーストラインマネージャー」と経営計画の達成のために組織全体をマネジメントする「セカンドラインマネージャー」の2タイプに分類されます。
- ファーストラインマネージャー
現場に最も近い立場で、プロジェクトの指揮やスタッフの評価・育成ならびに労務管理を行います。役職では主任から課長に相当する立場となります。複数のプロジェクトを受け持ち、各プロジェクトマネージャーに対して指示や指導を行います。 - セカンドラインマネージャー
組織全体のマネジメントを行います。経営計画の目標達成のために組織全体を見渡しながら指揮を執ります。経営者視点で意思決定をすることが求められます。
ラインマネージャーに求められるスキル
ラインマネージャーは、複雑化した組織や働き方に対応したマネジメントを行います。基本的なスキルは、冒頭でご紹介している管理職に必要なスキルと同じです。しかし、複雑化した業務の円滑な進行を推進するために、管理職スキルに加えて、以下の能力が求められます。
- 高度なコミュニケーション能力
部下やスタッフに正しく意向を伝え、上層部に報告・調整を行うためには、高度なコミュニケーション能力が必要になります。相手の本音を知り、信頼関係を築くことがマネジメントを成功させる第一歩となります。 - 指導力
スポーツチームの監督と同じような役割になります。部下の特性を理解して能力を引き出すことです。また、そのための環境作りも大切な要素となります。能力は自分では気づかないことも多々あります。冷静沈着に部下を分析・評価していくことも重要です。能力を伸ばす=育成となります。さまざまな能力を見いだし、人材を育成することでプロジェクトや組織が活性化します。 - リスクマネジメント能力
業務が予定した通りに進行しない場合が多々あります。さまざまなリスクを乗り越える臨機応変な判断力と行動力が求められます。順調に進行している場合でも、常にリスクを想定し、リスクヘッジのための布石とすることで、想定外の事象に迅速に対処でき、リスクの影響を最小限にとどめることが可能となります。
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2. 働き方の多様化と管理職の役割
働き方の多様化は、IT技術の進化だけでなく、少子高齢化にともなう労働力不足などの社会的な要因でさらに加速化すると予想されています。働き方が変われば企業・組織も変化しますし、管理職の役割も変化していきます。これからの管理職の例としてラインマネージャーをご紹介しましたが、この動きは今後も増えていくと思います。複雑化する時代に向けて管理職に求められるスキルもより高度で難しいものとなっていきます。部下やスタッフの多様性を生かせるラインマネージャーを目指してみてはいかがでしょうか。
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3. 管理職育成に対する現状整理と改善アドバイスを無料で提供
大塚商会 経営支援サービス
経営支援サービスは、経験豊富な中小企業診断士をはじめとする各種専門家や、ITストラテジスト、MBAホルダー、経営品質協議会認定セルフアセッサーなどが協力して、「管理職の意識向上」「リーダーシップを発揮させたい」といったお客様のさまざまな経営上の悩みに対して、現状整理と改善アドバイスを無料で提供します。また、中小企業診断士、税理士、社会保険労務士、公認会計士など、専門家との個別顧問契約やプロジェクト支援も可能です。
- *本記事中に記載の肩書きや数値、社名、固有名詞、掲載の図版内容等は公開時点のものです。
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