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2017年 3月 1日公開
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前回までの6thステップでは、具体的な幾何特性14種類についての解釈と記入テクニックについて解説した。今回の7thステップ第1回は、最大実体公差方式を理解するうえで事前に必要な知識となる「最大実体サイズ」と「最小実体サイズ」の違い、「独立の原則」と「包絡の条件」との違いや、図面への表記法について説明する。
JIS B 0023(製図−幾何公差表示方式−)によると、最大実体公差方式は次のように説明されている。
(注)2016改正JISに伴い、以下の文章内の文言で「長さ」のことを「サイズ」と書き換えている。
以下、JIS B 0023より引用例えば、二つのフランジのボルト穴とそれらを締め付けるボルトとのように、部品の組立は、互いにはめ合わされる形体の実サイズと実際の幾何偏差との間の関係に依存する。組み付ける形体のそれぞれがその最大実体サイズ(例えば、上の許容サイズの軸及び下の許容サイズの穴)であり、かつ、それらの幾何偏差(例えば、位置偏差)も最大であるときに、組立すきまは最小になる。組み付けられた形体の実サイズがそれらの最大実体サイズから最も離れ(例えば、下の許容サイズの軸及び上の許容サイズの穴)、かつ、それらの幾何偏差(例えば、位置偏差)がゼロのときに、組立すきまは最大になる。以上から、はまり合う部品の実サイズが両許容限界サイズ内で、それらの最大実体寸法にない場合には、指示した幾何公差を増加させても組立に支障をきたすことはない。これを“最大実体公差方式”といい、記号 (まるエム)によって図面上に指示する。
上記を簡単に説明すると次のようになる。単純に組めればよい性質の部品間において、穴と軸のサイズがそれぞれ最もすきまができる状態、つまり組立マージンが最大になる状態のとき、その隙間分を幾何公差の公差領域に加えてあげましょうというものである。アメリカでは、この増加分の幾何公差をボーナス公差と呼んでいる。
最大実体公差は経済的利点をもたらすが、逆に欠点となることもあるので、次の場合には適用しない。
JIS B 0420-1:2016によって、従来使っていた「(長さに関する)寸法」という言葉を「サイズ」と呼ぶように変更となり、要素ごとの呼び方も下記のように変化している(図1)。
図1
サイズの呼び方
最大実体状態 (MMC:maximum material condition) とは、形体のどこにおいても、その形体の実体が最大となるような許容限界サイズ、例えば、最小の穴径、最大の軸径を持つ形体の状態をいう。最大実体サイズ(MMS:maximum material size) とは、形体の最大実体状態を決めるサイズを言う(図2)。
図2
最大実体サイズ
最小実体状態 (LMC:least material condition) とは、形体のどこにおいても、その形体の実体が最小となるような許容限界サイズ、例えば、最大の穴径、最小の軸径を持つ形体の状態をいう。最小実体サイズ(LMS:least material size) とは、形体の最小実体状態を決めるサイズを言う(図3)。
図3
最小実体サイズ
最大実体サイズと最小実体サイズは、上下の許容サイズの数値だけを見ると、頭が混乱してどちらか分からなくなる。
そのため、数値ではなく体積で考えるとよい。
最大実体サイズは、部品重量が重たくなるサイズ。
最小実体サイズは、部品重量が軽くなるサイズ。
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