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2015年 5月 1日公開
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AIで未来はどう変わるのか(後編)
前回までに、寸法公差の記入法や使い方、面の肌記号の意味と記入上の注意点について学習した。最終回は、寸法公差を図面に記入する際に公差値の妥当性を検証する考え方を解説する。
まずは、一つの部品の中で、寸法配列の違いによって、ばらつきの範囲に影響が出る事例を確認しよう。例えば、図1左側のように、寸法「50±0.1」と寸法「70±0.2」が直列に並んで指示されている場合、横幅の全長は「120±0.3」となる。つまり、寸法数値とともに寸法公差も累積して増加することが分かる。
図1
寸法の並列により寸法公差は寸法数値とともに累積して増加する
ここで、「120±0.3」を残して寸法を配列し直した図面を作ってみると、図2の左側のように記入することができる。この場合に、寸法指示されていない「70」のばらつきを計算してみると、「70±0.4」となり、図1の寸法公差「70±0.2」には戻らないのである。基準となる寸法数値を引き算する場合、寸法公差だけは累積するため増加するのである。
図2
基準となる寸法数値を引き算する場合、寸法公差だけは累積するため増加する
ここで、「70±0.2」に戻らないとおかしいと思う人もいるので、表1で詳しく検証してみよう。
表1
ばらつきの最大最小を具体的な数値で計算してみると、引き算する場合でも、寸法公差は累積するため、足し算しなければいけないことが分かったと思う。
二つの部品を組み合わせる場合のばらつき具合を考えてみよう。設計者は部品のばらつきを検討する場合、最悪条件に着目して、その組み合わせを検証する。もし、ばらつきによって組み立て不良などが発生すると、設計者の責任として関連部署から叱責(しっせき)の集中砲火を浴びることとなる。
軸と穴を、わずかな隙間を確保しながら手で挿入したいという設計意図がある場合、軸の直径が最も大きい状態で、かつ穴の直径が最も小さい状態のときに、隙間がゼロ以上でないと組むことはできない。例えば図3に示す条件で、軸を穴に挿入する際の寸法公差の関係を確認してみよう。
図3
図に示した条件で、軸を穴に挿入する際の寸法公差の関係を確認する
公差のばらつき具合を表2で確認してみよう。
表2
従って、軸は最大寸法50.0から必ず小さくなる方向にばらつき、穴は最小寸法50.0から必ず大きくなる方向にばらつくことから、必ず隙間ゼロ以上を確保していることが分かる。ここで、気になる点が一つある。寸法のばらつき具合によっては、隙間がゼロになる組み合わせが存在することである。
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