2019年 8月 6日公開

実務者のためのCAD読本

プレゼンテーションとつなぐ【BIMでつなぐ/第1回】

建築系CAD 講師:鈴木裕二

設計したものをどう見せるかは悩ましい。とにかく簡単にかつリアルに建築物を見てもらいたい。歩き回る視点や、その質感や空気の流れも、温度も感じてもらいたい。今回より始まる連載新シリーズ第1回では、それらを可能にする「BIMとつなぐプレゼンテーション」について最新の情報をお届けします。

この連載について

今回の連載「BIMでつなぐ/全5回」では、BIMとつなぐ、つなげることで得られる効果やその方法について、最新の情報をお届けします。(変化の激しいBIMテクノロジーに合わせて、テーマを変更させていただく場合もあります。)

シリーズ記事

1.ゲームになったBIM?

2019年5月14日「Epic Games社がTwinmotionを買収、2019年11月までTwinmotionは無償提供」というニュースが飛び込んできた。Epic Games社は米国のゲームメーカー、TwinmotionはBIMから動画やVRを作成するアプリケーションだ。Epic Games社はゲームの分野で評価の高いUnreal Engineを開発した。Unreal EngineはTwinmotionにも採用されている。筆者もiPadでEpic Games社のゲームFortniteで親戚の小学生と対戦を楽しんだことがある。

TwinmotionはARCHICADやRevitとつながるビジュアライゼーション アプリケーションとして以前から知られていた。この30万円近い製品を11月までとはいえ無料でダウンロードできるというのだから驚きだ。Twinmotionをどう使うのか、そのコツを筆者の知る限り紹介したい。

Twinmotionは2019年11月まで以下からダウンロードしてインストールできる。

Epic Games社のゲームFortniteの1シーン(町や草原を動き回り戦い、橋を作ったりもする)

(C) 2019, Epic Games, Inc. Epic、Epic Games、Epic Gamesロゴ、Fortnite、Fortniteロゴ、Unreal、Unreal Engine 4およびUE4は、米国およびその他の国々におけるEpic Games, Inc.の商標または登録商標であり、無断で複製、転用、転載、使用することはできない。

2.ARCHICAD、Revitからリンク

今回のテーマは「BIMでつなぐ」だ。Twinmotion Direct LinkプラグインとしてARCHICAD用とRevit用が用意されているので、このプラグインをあらかじめインストールしておく。

どちらの場合もEpic Games Launcherを使って、Twinmotionをあらかじめ起動しておく。

まずARCHICADからTwinmotionにつないでみよう。ARCHICADに追加された「Twinmotion」メニューから「DirectLink」を選択する。操作はそれだけだ。

ARCHICAD 22で表示。モデルは『ARCHICAD 22ではじめるBIM設計入門』(エクスナレッジ社)から

30秒ほど待てば、Twinmotionにモデルが表示される。

ARCHICAD → Twinmotionで表示

Revitでも同じようにTwinmotion Direct Linkプラグインのインストールで図のように「Twinmotion」タブが表示されているので「Twinmotionで見る」ボタンをクリックする。わずか1クリックだ。

Revit 2019で表示。モデルは『はじめてのAutodesk Revit & Revit LT』(エクスナレッジ社)から

3秒ほどで図のようなモデルがTwinmotionに表示される。とにかく早い。

REVIT → Twinmotionで表示

3.特定の街区に建てる

ARCHICADやRevitで作られたモデルをTwinmotionにリンクすると、後はTwinmotionの世界での操作になる。Revitからつないだ共同住宅を例に、ここからの作業を進めることにしよう。

まず建設地だ。もちろん架空だが、筆者の事務所のある西宮市の中心部に建てることにする。「周辺環境」で地図を表示して「西宮」と漢字で検索、範囲を指定して「取得」すると画面上に都市の一画が表示される。ビルの高さが一定になっているので、一棟ずつ調整する。道路を選択すると「国道2号」と正しく表示される、実在する街区だ。

ビルを街区に位置合わせするには、ビルではなく読み込んだ街区(TwinmotionでContextと表示される)を移動、回転する。

「周辺環境」で街区を詠み込み、周囲のビル高さを調整