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2020年 9月 1日公開
【連載終了】実務者のためのCAD読本
【アーカイブ記事】以下の内容は公開日時点のものです。最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。
監修:山田学 執筆:草野多恵
準備と基本知識を学んだうえで、今回は軸、つまり回転体の作図方法を紹介する。視点によってさまざまな方法が考えられる。おのおのの長所短所と使い分けを解説する。
基本要素を用いながら、より具体的な設計使用方法を解説する。また、主要な3D CADでの手法も併せて解説する。
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3D CADで回転体を作成する場合、どのCAD製品にも共通で搭載されている機能の中で2種類の方法を使用して作成することができる。「押し出し」コマンド(CAD製品によっては「突き出し」と呼ぶものもあるが、今回は「押し出し」で統一する)と「回転」コマンドである。どちらのコマンドを使用したとしても最終的に出来上がる形状が自分の意図した形状になるのであれば、どちらが正解ということはないので、おのおのの特長を理解したうえで、自分の使いやすさを踏まえて選択すればよい。
以下、おのおののコマンドでの作り方を示す。
本連載の第1回で既に少し解説しているが、第1回の図-3、図-4、図-5として示している立体作成方法がこの「押し出し」である。2Dスケッチを平行移動した軌跡を立体で表現する方法である。
モデリング開始前の準備と基本知識【基本要素形状のモデリング/第1回】
図-1 「押し出し」の例
「押し出し」はこのようにスケッチが平行移動した結果が形状となるので、段差がある軸を作成したい場合は図-2に示すように段差ごとに分けて作成することになる。その場合、段差ごとに高さ寸法を指定することになるので、軸の全長よりも段差部位ごとの長さが重要である場合に適している。
図-2 段差のある軸を「押し出し」で作成した場合。三つの部位に分けて作成している
次に図-2と同様に段差がある形状の軸の場合で、特に両端の直径が常に同一である場合は図-3のような作り方も有効である。これは軸の長手方向の寸法のとり方が左右対称である場合に特に便利である。さらにこの作り方の場合、最初の細い軸が軸の全長を表すことになるので、全長の寸法が重要である場合もこちらがよいであろう。
図-3 段差のある軸を「押し出し」で作成した場合。二つの部位に分けて作成している(中央に対称の基準位置があることが分かるように基準面を表示している)
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