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2019年 5月 7日公開
【連載終了】実務者のためのCAD読本
【アーカイブ記事】以下の内容は公開日時点のものです。最新の情報とは異なる可能性がありますのでご注意ください。
監修:山田学 執筆:草野多恵
フィーチャーベースモデリング手法では、「パラメーター」を利用して設計の意図をモデルに盛り込むことができ、このモデリング手法のことを「パラメトリックモデリング」と呼ぶ。今回は、より具体的な例を紹介しながらパラメーターの利用方法を実践的に解説します。
今回の連載「モデリング実践/全5回」では、モデリング手法の実例を元に、それぞれの仕組みを使用する実践方法を解説します。
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前回の連載、「パラメトリック」を理解する【モデリング手法/第4回】において、パラメーターを利用して寸法間に関係式を設定することにより、設計意図を明確にし、設計変更も容易に行えることを説明した。これが基本的な手法であるが、実は四則演算だけではなく、さまざまな関数を利用して特定の寸法値をコントロールしたりすることができる。ただし、使用できる関数については3D CAD製品において若干の差異があるので、実務で使用する場合は使用中のCADで使用できる関数を事前に確認することが望ましい。
「パラメトリック」を理解する【モデリング手法/第4回】
参考までに、SOLIDWORKSとInventorの使用できる関数が記載されているオンラインヘルプを紹介しておく。
では、これら関数の使い方を、サンプルを使用して説明する。
下図のような部品を作成する。図-1と図-2は、どちらも同一のモデルから演算によって得られた派生形状であると認識してほしい。違いは、外径/内径、ピッチ円周上の穴の個数である。ここでは特に、ピッチ円周上に均等配置されている小径穴の個数とピッチ円径に注目してほしい。これには、外径が変わると自動的に穴の個数とピッチ円径が更新されるように、関数を利用して設定してある。
図-1 外径 70mm
図-2 外径 100mm
では、どのような設定にしてあるかを説明しよう。このサンプルでは、以下の数値を関係式で利用している。また、パラメーターの名称も理解しやすいように変更している。
(1)外径:OuterDIA(2)内径:InnerDIA(3)ピッチ円径:PCD(4)ピッチ円上に配置されている穴の個数:QTY
そして、(1)の数値(外径)を変更すると、それに応じて(2)から(4)が変化するように関係式を設定してある。具体的には以下のとおりである。
(2)内径=外径×0.3、つまり「常に外径に対して30%の値」とする。実際に記入した式:OuterDIA * 0.3 (注1)
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