2023年 5月 9日公開

【連載終了】実務者のためのCAD読本

サポートの詳細設定【光造形方式の3Dプリントのテクニック/第3回】

監修:山田学 執筆:今井誠

  • CAD
  • BIM

前回の記事において、造形品質を確保するためのサポート配置について説明した。今回は、サポートの詳細設定について説明する。

この連載について

光造形方式の3Dプリントにおいて造形精度および品質の高い造形物を得るための造形テクニックを全5回に分けて解説する。

シリーズ記事

  • * 大塚商会では本稿で紹介している全ての製品を取り扱いしているわけではありません。お客様のご希望製品の取り扱いがない場合もありますのであらかじめご了承ください。

1. サポートの詳細設定について

前回の記事において、造形品質を確保するためのサポート配置について報じた。今回は、サポートの詳細設定について説明する。図1にサポートの概要を示す。

図1 サポートの概要

図1に示すようにサポートは3Dプリンターのプラットフォーム底面側からラフト、下部、中間、上部の順に形成される。ラフトはプラットフォームの底面に形成され、造形物をプラットフォームに保持する機能を果たしている。下部は、面積の広いラフトと、柱状のサポート部分をつなぐように造形される。一方、サポートの先端側に上部が形成されており、上部は造形物に接続されて造形物を支持している。中間は下部と上部とをつないでいる。サポートの設定を適切に行うことは、造形物の安定した造形だけでなく、造形品質にも影響する。特に上部は造形物と接触する部位であるため、上部の設定を適切に行うことが造形品質の向上につながる。

執筆者紹介

今井誠

精密機器メーカー、精密加工部品メーカーの研究開発、加工開発、機械設計を経て、都内特許事務所にて知財業務に携わる。2020年にやなか技術士事務所を設立する。主に機械設計、加工方法、3Dプリンター、PL法に関する講演や社内外の研修講師に従事している。

監修・執筆

山田学

ラブノーツ代表取締役、技術士(機械部門)。設計製図の企業内教育を種に活動。著書に『図面って、どない描くねん!』『めっちゃメカメカ! リンク機構99→∞』(共に日刊工業新聞社刊)など。

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