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2023年 1月10日公開
【連載終了】実務者のためのCAD読本
監修:山田学 執筆:今井誠
前回シリーズでは光造形方式の3Dプリンティングの基本知識とともに、プリンターの導入、準備、造形、後処理について解説した。新シリーズでは品質の高い造形物を得るためのテクニックを全5回で解説する。第1回では造形姿勢による品質への影響を考える。
光造形方式の3Dプリントにおいて造形精度および品質の高い造形物を得るための造形テクニックを全5回に分けて解説する。
シリーズ記事
最初に、造形物の造形の原理について簡単に説明する。図1は光造形の造形手順を模式的に示している。
図1 光造形の造形手順
図1に示すように光造形では、透明なFEPフィルムにUV光を照射してFEPフィルム上にレジンを硬化させる。そして、プラットフォームを上方に引き上げることで、サポートを介してFEPフィルム上に造形された造形物の層をFEPフィルムから引きはがす。造形物をFEPフィルムから引き剥がす際、造形物にはFEPフィルム側から引っ張られ、剥離力が作用する。この剥離力は、造形物を積層していくうえで造形物の造形姿勢や造形物の断面積の大小により造形中に変化する。この剥離力の変化は、造形物の造形品質に影響を及ぼす。
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